つぎはコレ読みたい ~積ん読は積ん徳なり~

積ん読は積ん徳。駆け出し翻訳者が毎月「コレ読みたい!」新刊本を紹介しています。ミステリ全般、コージーミステリ、SF&ファンタジーを中心に。

気になる新刊 ~2022年9月~

 今月はちょっとだけ早めに更新できました。27日じゃ早くない? まぁそう言わずにw

 お仕事のほうで大型案件が舞い込んできたので、これは計画的にやらないとズルズルとお休みしちゃうことになるぞ、と自分を戒めた成果なのです。ちまちま分散させればできる!とわかったからには、大型案件がなくてもできそうな気がするんだけどなぁ・・・

 

 

『The Girls Who Disappeared』 by Claire Douglas

シリーズ:non

カテゴリ: スリラー

 

 小さな田舎町ウィルシャーに、〈悪魔の回廊(デビルズ・コリドー)〉はある。この道路はこれまで、原因不明の死や夜中に泣き叫ぶ子供の声など、数々の怪異を目撃してきた。なかでも異様なのがオリヴィア・ラザフォードの事件だ。車で帰宅途中の4人の娘たち。だが事故を起こした車から発見されたのはオリヴィアただひとりだった。

 20年後、ジャーナリストのジェンナ・ハリデイはこの事件を追っていた。しかし地元の人々がこのよそ者を歓迎するようすはない。とりわけオリヴィアは不機嫌だった。ジェンナの元には脅迫文が送りつけられた。町をでていけ、さもなくば……と。

 

 過去の事件を追うジャーナリストを主役にしたミステリは珍しくもないといえばそうだが、〈悪魔の回廊〉なんて名前がつくほどの事故多発地点?にどんな秘密が隠されているのか、田舎町の人たちは何を守ろうとしているのか、気になりますよねぇ。

 

 

 リチャード・オスマン『木曜殺人クラブ』の続編第3作 The Bullet That Missed が今月出ました。2作目の The Man Who Died Twice ももうじき翻訳が出ると聞きました。

こちらが既刊。翻訳2作目はまだ書影がでてないのね。。。

 

 もひとつ、この時期になると年間ベスト〇〇、というのが気になりはじめますが、The Best Mystery Stories of the Year 2022 がまもなく発売。今年の編纂者はサラ・パレツキーだそうですよ。

 

コージーからはこれを。

 

『Mortality and COLOR TV』 by Shelley Dawn Siddal

シリーズ:Death in Miniature #1

カテゴリ:コージーミステリ

 

 舞台はカナダ・ブリティッシュコロンビア州。口汚い前夫と別れたコーリー・ジョーンズは、ついに自由を手に入れた。新たなパートナーを得た元気いっぱいの56歳は、これからは人の役に立つことを生きがいにするつもりでいた。ところが、再婚したばかりの夫のいとこが殺人の濡れ衣を着せられてしまう。その疑いを晴らして真犯人を見つけるため、コーリーは固いきずなで結ばれたこの町の歴史をひもといていく。

 しかし調べれば調べるほど、不都合な真実やらもつれた人間関係やらがあらわになり、混乱は深まるばかり……。

 

 きずなが固い地方の小さなコミュニティは、うまくいっている間は当人たちにとってとても安心できる環境なのに、ひとたびかけ違いが起きるとそのきずなが一足飛びに手かせ足かせにもなってしまう、というのは皮肉なもの。そこへ飛びこんできたよそ者がなじめるかどうかにも不安はつきまとうもの。ちょっと〈アガサ・レーズン〉シリーズに似た設定でもあるけれど、私と同い年のコーリーの二度目の青春?をのぞいてみたいのです。

 

今月のSF作品はミステリ要素もありそうなこちら。

『The Registration』 by Madison Lawson

シリーズ:non

カテゴリ:SF

 

 人生で1度だけ、人を殺しても罪に問われないとしたら――ただし、対象者を登録後、2週間以内に殺すことができたならば。

 かつて自分を虐待した男をシステムに登録しようとしたリネル・マイズは、自分の名前がすでに対象者として登録されようとしていることにショックを受ける。しかも何人もの見ず知らずの相手に。なぜ知りもしない相手を殺すことに一生に一度のチャンスを浪費するのか? なんとしてもこの2週間を生き延びて、誰が何のために自分を殺そうとするのかを探りださなければ。

 調べていくうちに、冷え切った関係になっていた夫とリネルはしだいによりを戻していくが、夫はリネルが忘れてしまいたい過去を掘り起こそうとする。期限まで残り数日となって、リネルはつらい決断を迫られる。

 

 いったいどんな社会情勢になれば「1回だけなら人を殺してもいい」なんてシステムが認められるんだろう? 登録前にどれだけ準備したとしても、たかがシロウトが成功する確率は? 掘り起こされるリネルの過去に児童虐待が隠れてそうなのがちょっと心配(読んでるほうがつらくなりそう)だけど、一発逆転を狙う人たちの攻防戦やいかに。

 

 お彼岸を過ぎたら暑さも終わりのはず・・・たしかに湿度は下がっているらしく過ごしやすくはあるけれど。予報では来週(もう10月に入ってるのに!)30℃予想も出ている東京なんなの・・・

 

 

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