つぎはコレ読みたい! ~着実に積ん読を増やす法~

積読山脈をじりじりと登攀中。さらに山を高くするべく(?)新刊の中から自分が読みたい本、みんなに読んでほしい本を紹介しています。ミステリ全般、コージーミステリ、SF&ファンタジーを中心に。

気になる新刊 ~2020年9月~

 7月の長雨のせいで今年の夏は短かった・・・はずですが、その分というわけではないにしろ、とにかく暑い夏でした。ようやく涼しい日がやってきても、あちこちお出かけするにはまだためらいもあるというか、むしろ気温が下がってきてからのほうがコロナウィルスには居心地がいいという話もあって、まだまだステイホームは続きそう。それならやっぱり、本を読みたいですよね~。

 英語のままで読み通すのはキビシイ! メンドクサイ! というみなさま、ぜひぜひ「この本を日本語で読みたい!」とアピールしましょう。 #翻訳されてほしい本のリスト でツイートしてくださいね。

 

 

  

『Gored of the Rings』 by  Elise Sax

シリーズ:Matchmaker Marriage #1

カテゴリ: コージー

 

 スペンサーと結婚して以来、マッチメーカー(仲人)として仕事を始めて3年、いくつものカップルのご縁を結んできたグラディだが、このところ殺人事件にはまるでご縁がなく、正直なところちょっと退屈してきている。ところが、祖母のゼルダがこの家業を拡大してウェディングプランナーも始めることになり、グラディがその役割を任せられたとたん……。

 最初にやってきたカップルが希望したのは、さながらオプション全部のせというもので、斧投げゲームやトラクターのパレードなどもりだくさん。そんなにぎやかなパーティで、参加者のひとりが死んだとき、まずは不慮の事故だと思われた。しかしグラディの敏感なアンテナはしっかり反応し、これは殺人だと告げていた。

 

 コージーミステリとしてスタートしたこのシリーズ、じつは先行するMatchmaker Mysteryというシリーズの、いわばシーズン2という位置づけ。前シリーズはもっとロマンス寄りだったようです。

 主人公グラディも、その祖母ゼルダも、じつは不思議な能力をもつ人たち。パラノーマル風味も入っているわけです。彼女たちが「これは」と思うカップルを成立させつつ、殺人事件も解決してきました。だから、このところ事件がなくて退屈していたのですね。

 各紙誌のレビューによると、〈ステファニー・プラム〉シリーズ〈ワニの町へ来たスパイ〉シリーズのファンならきっとお気に召すはず、だそうですよ。

 

 さらに、順調に翻訳が出ている〈お菓子探偵ハンナ〉シリーズも#26が発売になります。こちらもどうか最後まで(?)訳されますように!

 

 

 

 『The Baby Group』 by  Caroline Corcoran

カテゴリ:サスペンス

 

 愛娘の成長をつづったブログが人気の新米ママ、スカーレットの人生は申し分のないものだった。あの日、元恋人との性行為を撮った動画が同僚や知人たちにバラまかれるまでは。できたばかりのママ友グループの3人はそんな動画は見ていないと言ってくれたけれど……。

 過去を掘りおこしてスカーレットを陥れようとしているのは誰なのか。彼女が巧妙に隠したはずの秘密が暴かれたとき、夫婦親子関係は、友人関係は、そして仕事はどうなってしまうのか。

 

 ブログやインスタグラムで幸せをアピールするインフルエンサー、ママ友グループ、そしてリベンジポルノ……といかにもイマドキな要素を盛り込んだ、すぐそこにあってもおかしくない「危機」を描いた本作は、ポップカルチャーやライフスタイルに関する記事を中心に書いてきたライター出身の作者にとって2作目のフィクション。

 設定はリアーン・モリアーティ『ささやかで大きな嘘』創元推理文庫 和邇桃子訳 2016)に似ているところも多いので、こちらが面白かった人にはおすすめです。

 

 

 

 

Road Out of Winter: a novel (English Edition)

Road Out of Winter: a novel (English Edition)

 

 『Road Out of Winter』 by  Alison Stine

カテゴリ:SF

 

 ウィロディンの生まれ育った土地は、妄想と貧困にあえいでいた。違法な大麻栽培で生計をたてていた彼女の家族にとって、生きることはつねに闘いだった。だが、母親が彼女をおいて出ていったあと、春が来ないまま2年の月日が過ぎると、もはやこの土地を捨てるしかなくなった。

 ほかの非難者たちとともにアパラチア山脈のふもとの村を旅立ったウィロディンは、旅の途中でカルト集団につけねらわれるようになる。彼女の持つ特別な能力――植物を成長させる力――は、終わらない冬を生きるために誰もが欲しがるものだった。

 

 気候変動がもたらすディストピア、という設定はもはやフィクションの中だけにはとどまりそうにないのが現実ですが、温暖化とは逆に、冬が延々とつづくとどうなるか、というのが本書のテーマ。そしてそんな環境になっても強くまっすぐに生き抜こうとする女性を描く作品はいくつ読んでも励まされます。これもそういう1冊になってくれるでしょうか。

 

 

 先月から『note』始めました。気になっただけでなく実際に読んでみて気に入った、「翻訳されてほしい本たち」を紹介しています。こちらもぜひご覧ください!

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気になる新刊 ~2020年8月~

 今月は気になる本が多すぎ!(笑)

 ところで、突然ですが『note』始めました。気になっただけでなく実際に読んでみて気に入った、「翻訳されてほしい本たち」を紹介していきます。こちらもぜひご覧ください!

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  さて、今月の新刊、まずはコージーから1冊。

『Death at High Tide』 by  Hannah Dennison

シリーズ:Island Sisters Mystery #1

 

 急死した夫ロバートの遺品を整理していたエヴィ・ミードは謎めいたメモを見つけた。イングランドの南西、コーンウォール半島の先に浮かぶシリー諸島のひとつ、トレガリック・ロック島にあるホテルの所有権がエヴィのものになるかもしれないというのだ。いまだ悲しみの癒えないエヴィは会計士に処理を任せようとしたが、妹のマーゴットはすかさず飛行機を手配し、週末を使って真相を明らかにしようとふたりでトレガリックに向かうことになった。

 ところが、ホテルに着いてみると現オーナーはロバートには会ったこともないと言って協力してくれそうもなく、住民たちも頑なな態度を見せていた。そこへホテルで殺人事件が相次いで起こる。高潮のせいで本土との連絡が絶たれ、ほかに訪問客もいないせいでエヴィとマーゴットが容疑者と見なされ……。

 

 孤立した離島のホテルという設定、外見も性格も正反対の姉妹が主役、というだけでとりあえず読んでみたくなりますね。著者ハンナ・デニソンはM.C.ビートンやクリスティに影響を受けたというだけあって、イギリスの正統派コージーの王道ともいうべき筋立てが得意なようです。

 

 

 そして今月は翻訳も人気となっているリース・ボーエンの〈貧乏お嬢さま〉シリーズ14巻が、さらにはnoteマガジンでも真っ先にご紹介した Cat in the Stacks シリーズも13巻が発売となります。

 

  

 

 お次はサスペンス/スリラーもの。いつもは選び抜いた1冊ですが、今月は絞り切れずなんと3冊もご紹介しちゃいます。

The Night Swim: A Novel (English Edition)

The Night Swim: A Novel (English Edition)

 

『The Night Swim』 by  Megan Goldin

カテゴリ:サスペンス/スリラー

 

 ポッドキャストで配信する犯罪ドキュメンタリーが無実の男性の釈放につながったことで話題沸騰し、レイチェル・クラルの名前は一夜にして世間に知れ渡り、正義を求める人々の注目を集めることとなった。だがおおやけにしているのは名前と声だけであるにもかかわらず、救いを求める手紙が直接彼女のもとに届けられ、レイチェルは不安を覚える。

 ネアポリスの町は衝撃的なレイプ事件の裁判で揺れていた。オリンピック水泳の代表候補にもなっている有望な青年が、警察署長の孫娘をレイプしたかどで訴えられたのだ。レイチェルは並々ならぬ意気込みで調査に乗りだすが、謎の手紙は行く先々に届く。後をつけられているかのように。

 手紙の主は、25年前に水難事故で亡くなったとされる妹ジェニー・スティルスは殺されたのだと主張する。関係者が一様に口を閉ざすなか、調べていくうちに2つの事件のつながりが見えてくる……。

 

 著者メーガン・ゴールディンはオーストラリアの作家で元ジャーナリスト。ロイターやヤフーニュースに記事を書いていた彼女の3作目となる本書。2作目の The Escape Room は、あのリー・チャイルドも絶賛したとか。これも気になります。

 最近は非英語圏のミステリが話題に上りがちですが、オーストラリアやニュージーランド、カナダなど、英語圏でもまだまだ未開拓な作家さんたちがいるはず、と期待がふくらんできます。

 

 

Little Disasters: A Novel (English Edition)

Little Disasters: A Novel (English Edition)

 

 『Little Disasters』 by  Sarah Vaughan

カテゴリ:サスペンス/スリラー

 

 友人になって10年、リズの知っているジェスという女性は、底なしの愛と忍耐力、そしてエネルギーを持って3人の子供を育てる専業主婦だった。だがそんな思いこみをぶち壊したのは、たったひとつの出来事だった。

 ジェスのいちばん下の子、まだ生後10か月の娘が頭にケガを負って救急治療室に運ばれた。しかし診察でみつかった損傷にはジェスの説明とは食い違があり、虐待が疑われた。リズはジェスに寄り添い、何があったのかを探りだそうとするうち、彼女の子供時代の不幸な記憶が掘りおこされていく。

 

 著者は《ガーディアン》紙で10年以上、医療から政治まで幅広い分野で記者をしていたジャーナリスト。作家に転向してこれが4作目。2018年に出した Anatomy of Scandal は《サンデー・タイムズ》他でベストセラーリストに登場し、TVドラマ化もされるとか。本作もヨーロッパを中心に各国語への翻訳が決まっているもよう。ぜひ日本語でも!

 

Three Perfect Liars: A Novel (English Edition)

Three Perfect Liars: A Novel (English Edition)

 

 『Three Perfect Liars』 by  Heidi Perks

カテゴリ:サスペンス

 

 オフィスの火事の焼け跡からその会社のCEOの焼死体が見つかった。彼の死を願う動機を持った女性3人が浮かびあがる。

 産休を終えて復帰したばかりのローラは、代用社員が居残っていることに驚いていた。CEOは会社のためにはそれが最善なのだと説明したが、ローラは納得していない。

 ローラの産休中、彼女の仕事を引きついだミアは有能ぶりを見せつけ、人当たりの良さもあってCEOだけでなく社員たちからも引き止められるほどだった。しかし彼女がこの仕事を手放したくない理由を知られたら、歓迎してくれる人ばかりではないはず。

 CEOの妻ジェイニーは法曹界でのキャリアをあきらめ、夫の事業をサポートすることに専念していた。彼女もまた人に知られてはいけない秘密をかかえている。

 しかし3人とも、まさかこんなことになるとは予想もしていなかった。

 

 女性が自分でこれと志した仕事をつづけていくことが難しいのはイギリスでもご同様らしい。この3人がどんなウソをついているのか、それを隠し通せるのかバレるのか、気になります!

 著者自身は大学で小売経営学を学んでマーケティングの仕事についていたが、書くことと子育てに重心を移すことにしたのは外圧というより自身の判断だったようで、それはそれで幸せなことなのでしょう。家族の物語、とくにキャラクターの誰かが機能不全をおこしているような人間関係を書くことに興味があるとか。

 

 そして最後はSF作品を。 

The Mother Code (English Edition)

The Mother Code (English Edition)

 

 『The Mother Code』 by  Carole Stivers

カテゴリ:SF

 

 時は2049年、細菌やウィルスを制するはずだった非ウィルス剤が暴走し、人類の敵となった。人類を絶滅から救うために科学者たちは全力を尽くすが、その最終手段はヒトの受精卵をコクーン型の人工子宮で培養し、機械によって育てさせるという計画だった。だが、人間という種を維持するためのもうひとつの手段も検討された。この子育てマシンに個別の知能プログラム――マザー・コード――を組み込むのだ。

 アメリカ南西部の砂漠地帯で産まれたカイにとって、ロボットの〈ローZ(ロージー)〉だけが身内だった。ローZは人間の母親と同じようにカイを育て、教育した。ところが、カイのような子供たちがある程度の年齢になると、母親ロボットたちは想定外の方向へと変化をはじめた。政府はロボットを破壊することを決定し、カイたちは親子の絆を断ち切るかどうかの選択を迫られる。

 

 まさにいま、ウィルスのせいで人間の暮らしが脅かされているときにこれを読まないでどうする? しかもスピルバーグの《アンブリン・エンターテインメント》がオプション契約したというからいずれ映像化されるかも? どうかするとAIというもの過剰に期待しがちな空気があるいま、知能とは、情とは、人間とは、ということを考えさせてくれそう。

 

 

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気になる新刊 ~2020年7月~

 外出自粛の夏は読書の夏。

 

『From Beer to Eternity』 by  Sherry Harris

シリーズ:Chloe Jackson, Sea Glass Saloon #1

カテゴリ:コージーミステリ

 

 クロエ・ジャクソンは亡き友人との約束を果たすため、フロリダに住む彼の祖母が営むバー〈シーグラス・サルーン〉を手伝うべく、厳寒のシカゴを後にする。だが、かよわいおばあちゃんを想像していたクロエは、気が短くてけんかっ早いヴィヴィ・スライデルの威勢の良さに圧倒される。

 想定外だったのはヴィヴィだけではない。エメラルド・コーヴは海辺の静かな町どころか、開発業者と観光客が闊歩する、活気あふれる街だった。

 ある日、バーの裏手で死体が発見された。彼はついこのあいだ、ヴィヴィと大げんかしたばかりの常連客だった。となれば,

まっさきに疑われるのは……。

 

 フロリダ州北西部の「パンハンドル」と呼ばれるあたり、メキシコ湾に面したビーチが舞台なだけあって、おでかけできないこの夏の読書にぴったりなのでは? 主人公はクロエだけれど、このやたらと元気なおばあちゃんも魅力的。

 タイトルは映画『地上より永遠に』(1953)の原題 “From Here to Eternity” のもじりだけれど、たぶん内容的には無関係。

 

 

The Wrong Girl: A Thriller (English Edition)

The Wrong Girl: A Thriller (English Edition)

 

 

『The Wrong Girl』 by  Natasha Hawk

シリーズ:ノンシリーズ

カテゴリ:スリラー

 

 パイパー・グッドウィンはごくごくありふれた、どこにでもいるような警官だ。家には寝に帰るだけ、起きてるあいだはひたすら仕事仕事……。

 コツコツと地道に仕事をするパイパーだが、女性ピアニストばかりを狙うため〈ピアノマン〉と呼ばれる連続殺人犯を追うなかで、重大なことを見逃がしていた。

 そこへ新たな犠牲者が見つかる。しかし〈ピアノマン〉は今回、間違った相手を選んでしまった。

 

 今月は珍しく短編を取りあげてみました。Kindle版しかない、おそらくデビュー作。

 

 

The Seer (The Kalila Chronicles Book 1) (English Edition)
 

 

『The Seer』 by  Erin R. Howard

シリーズ:The Kalila Chronicles #1

カテゴリ:ファンタジー

 

 数千年ものあいだ、ヴィクターには1つの使命が課されてきた。それは、霊的視力を持つ少女を見つけ、その能力が開花するまえに殺すことだ。しかし彼の兄マティアスは、一度ならずその使命に待ったをかけ、少女を守ろうとする。

 〈見る者(シーアー)〉の血脈が途絶えようとしているいま、兄弟は力を合わせて少女を守りながら、聖なる都市ベセスダをめざす。

 

 2018年に出た作品を再発売。3部作が同時にKindle化されたようです。

 天使と悪魔が兄弟で、長年介入してきた人間界に対するスタンスが変わったのはなぜなのか、悪魔(堕天使?)が命令に背くとどうなるのか。一気読みで浸りたい。

 

 

 

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気になる新刊 ~2020年06月~

 

 『Lies to Tell』 by  Marion Todd

シリーズ:DI Clare Mackay #3

カテゴリ: スリラー

 

 クレア・マッケイ警部はある朝、上司である主任警部から内密で呼びだされ、ひとりのホワイトハッカーに引き合わされた。警察内部からの情報漏洩が疑われているため、彼と協力して捜査を進めることになった。

 その一方で、通常の捜査も手いっぱいだ。大学生が殺された事件で目撃者を保護しつつ捜査をしていたが、ある人物を信頼していたのは間違いだったと気づいたときには手遅れになっていた。

 

 スコットランド警察の女性警部が中心となるシリーズ。海辺の大学街セント・アンドリュースが舞台となっている。紙の本はなく電子書籍のみで発表されているのでかなり自費出版に近いのかな? それでもGoodreads読者の評価はかなり高め。

 執筆に専念できるようになる前はキャンドルメーカーやホテルのラウンジピアニストなどをしていたという著者の経歴もなかなかユニーク。

 

 

 そして今月はシリーズ9作目『破滅のループ』が出たばかりのカリン・スローター、順調に10作目も発売されましたね。安定の人気シリーズなので翻訳されることはほぼ間違いなし、楽しみに待ちましょう。

 The Silent Wife: From the No. 1 Sunday Times bestselling author comes a gripping new crime thriller (Will Trent Series, Book 10) (English Edition)

 

 

 

 『Borrowed Time』 by  Elizabeth Spann Craig

シリーズ:Village Library Mystery #3

カテゴリ:コージー

 

 山間の小さな町ホイットビーの秋は美しい。山肌は色づき、空はどこまでも青く、空気はきりりと引きしまっている。図書館に勤めるアン・ベケットは同僚に誘われてそんな山の中にある湖畔の家で開かれるパーティに参加することになった。

 屋内プールまで備えた豪奢な建物はアンの想像を超えていたが、ゲストはみな良い人たちに思えた。しかしそのゲストのひとりがプールで死体となって発見されると、雰囲気はしだいに険悪になっていった……。

 

 山の中の小さな町なのにちゃんと図書館があるってすごくない? とはいえ、図書館はどちらかというと背景にすぎなくて、本に関するウンチクとかを期待するとがっかりするかも? なんたってコージーミステリなので。それでもこの表紙のネコちゃんを見るだけで私好みだというのはわかるのです。

 

 

 5作目まで翻訳されて止まってしまった〈ドーナツ事件簿〉シリーズ、本家ではなんともう49作目! いかにもコージーらしい、事件のほうがつけたしで、登場人物たちの人間関係の移り変わりを楽しむシリーズなので、なんというかサザエさんとかののちゃんみたいな感じでなかなか止めどきがわからないというか……(^_^;

 

 

 

 『In the Wake of Gods』 by  Christopher Monteagle

シリーズ:The Godless Trilogy #1

カテゴリ:ファンタジー

 

 妾腹の娘ヴェイルは父が治める帝国のヘルムズガードの将校として、組織の歯車のひとつであることに甘んじている。〈外の荒野〉のさらに果てに暮らすエリンは世界から切り離され、孤独の中に生きている。ふたりは境遇も性格も正反対だが、その容姿は瓜二つだった。

 何世紀にもわたってじわじわと神々に見放されてきた世界はいま、ふたつに引き裂かれようとしている。それを阻止するには、ヴェイルとエリンはふたりをつなぐ秘密にわけいらなくてはならない。

 

オーストラリア・メルボルン在住の作家のデビュー作。安直に考えれば、なんらかの事情があって生き別れて育った姉妹がそれぞれの苦労を乗りこえて再会し、より大きなものに立ち向かう、という王道な道すじをたどりそうなプロットですね。オーストラリアの作品はあまりなじみがないので興味をひかれます。

 

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気になる新刊 ~2020年5月~

 

 

『Killer Chardonnay』 by  Kate Lansing

シリーズ:Colorado Wine Mystery #1

カテゴリ: コージー

 

 故郷のコロラド州ボールダーで憧れのワイナリーをオープンしたばかりのパーカー・ヴァレンタインにとって、食とワインの評論家からの評価がもつ意味ははかりしれない。それなのに、オープニングイベントで試飲したシャルドネを気に入ってもらえなかったばかりか、なんと試飲のあとで急死してしまうなんて!

 おかしなウワサが出たりしないといいな……という期待もむなしく、#キラーシャルドネなんてハッシュタグまでできて大炎上! このままでは事業の存続も危ういし、もう自分でなんとかするしかないの?

 

 アメリカでワインといえばカリフォルニアでしょ? くらいのザツな認識しかなかったんですが、近年はコロラド州も「ワインカントリー」と呼ばれるほど高い評価を受けているそうですね。

 そんなコロラドのワイナリーを舞台にしたコージーミステリが登場です。ま、コージーなんで、もしかするとたいした蘊蓄もなかったり、ワイナリーといえど単なる「背景」だったりする可能性はありますが、食事のシーン多めでおいしそうなものが出てくるといいな~、と期待してます。

 

 

Furmidable Foes: A Mrs. Murphy Mystery (English Edition)
 

 

 さらに今月はあの〈トラ猫ミセス・マーフィー〉シリーズの新刊 Furmidable Foesも。なんと29作目だそうで。コージーに動物キャラはつきものだけど、彼らが人間の知らないところでしゃべったりするタイプの作品てなかなか流行らないのかしらね? 続刊が出ないのは他にも問題が?

 

 

 

『Little Girls Tell Tales』 by  Rachel Bennett

シリーズ:ノンシリーズ

カテゴリ:スリラー

 

 ロザリーは家の近くの湿地帯を歩きまわっているとき、白骨死体を発見した。兄のダリンともはぐれてしまったロザリーは何時間もたってようやく保護されたが、日ごろから作り話をするくせがあったせいで、誰も死体を見つけたというロザリーの話を信じてくれない。

 

 それから15年後。家族と疎遠になっていたダリンが前触れもなく帰ってきた――コーラという女性を連れて。コーラの妹は行方不明になっていて、ロザリーが見つけたという死体が妹ではないかと思っている。コーラとロザリーは近隣の人たちに話をきいてまわるが……。

 

 迷宮入りした過去の事件を掘りおこそうとすれば、かならずじゃまが入ってこちらの命も狙われる……というのは定番なわけですが。15年後の現在、ロザリーはすでに妻に先立たれているという設定。彼女が同性愛者であることが物語とどうかかわってくるのかこないのか、も興味深いところ。

 

 

Afterworld (Next Life Book 1) (English Edition)

Afterworld (Next Life Book 1) (English Edition)

 

 

『Afterworld』 by  James G. Robertson

シリーズ:Next Life #1

カテゴリ:ファンタジー

 

 レオンにとって、世界はなんの珍しいこともない、退屈な場所だった。未開の土地も新天地もない。人々がなぜこうも分断されているのか、なぜこれほどたくさんの宗教があるのかを、深く考えてみたこともなかった。死んだらどうなるかということを、真剣に考えることもなかった。

 

 ところが、キャンプに出かけたレオンは別の世界に紛れこんでしまい、そこで科学と魔法の真実、神と人間の残虐さに向き合わざるを得なくなる。新たな光と闇のなかで、レオンは世界と宇宙について何を想うのか。

 

 かなり宗教色の濃い作品のようですが、見ようによってはラノベ異世界転生モノのようでもあり。作家についての情報が少なすぎるんだけど、『ギデオン・マック牧師の数奇な生涯』を書いたのとは別人かな。。。

 

 

 

 

そしてSFファンには評判が良いらしい『マーダーボット・ダイアリー』(マーサ・ウェルズ)の新刊Network Effectも出ました。もうすでに第5巻! ぜひとも続刊も翻訳してほしいですね~

 

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気になる新刊 ~2020年4月~

 

 

『The Clutter Corpse』 by  Simon Brett

シリーズ:The Decluttering Mystery #1

カテゴリ: ミステリー

 

 〈おかたづけアドバイザー〉エレン・カーティスの仕事は、あふれかえるモノにお困りのお宅へ乗りこんでより分け、かたづけ、使いやすくしてあげること。いろんなお宅でいろんなモノを見てきたけれど、死体を見つけたのは初めてだ。

 亡くなった老家主の家を片づけていて若い女性の死体を発見したエレン。怪しいのはなんといっても、このあいだ刑務所から脱走したこの家主の息子だ。しかし被害者が自分の過去とつながりがあることに気づいたエレンは、気がかりすぎて警察だけには任せておけなくなってあれこれと調べはじめる……。

 

  ミセス・パージェターやチャールズ・パリスでおなじみサイモン・ブレットが新シリーズを開始。と書いてはみたけど、上記のシリーズも最近は翻訳されてない……? 某おかたづけ屋さんとは違う路線のアドバイザーに期待。

 

 

 

『Silent Cry』 by  Jenny O’Brien

シリーズ:Detective Gaby Darin #1

カテゴリ:スリラー

 

 イジー・グラントのボーイフレンドのチャーリーが彼らの娘アリスをドライブに連れ出したのは5年前のことだった。ふたりはそれっきり戻ってこなかった。

 ふたりの帰りを待ち続けたイジーがあきらめかけたころ、「アリスは元気にしている。探さないでくれ」というメッセージが届いた。イジーは久しぶりに、事件後に姿を消した古い友人の顔を思い出した。

 改めて動き出した捜査を担当することになったのは都会から赴任してきたばかりのガブリエラ(ガビー)・ダーリン刑事だった。ガビーはイジーの過去にヒントがあると信じて捜査を始める。

 

 去年 Missing in Wales として出た作品を改題。作者はこれまでロマンスや児童向け作品が多く、Goodreadsでの評価も高いみたいなので、スリラーでもお手並み拝見……ていうと上からすぎるかしら?www

 

 

 

 

『The Serpent’s Coils』 by  K.N. Timofeev

シリーズ:Tale of Blades and Darkness #1

カテゴリ:ファンタジー

 

 孤児院で育ったミラは、その後商業地区を根城にする犯罪王のもとで同じような境遇の子供たちといっしょに泥棒家業に励んだ。やがて国王がかかえるスパイ組織の長ジュリアン卿に見こまれて諜報活動の訓練を始めたときには12才だった。厳しい訓練を通じて秘められた才能を開花させていくミラ。ジュリアン卿の姪というふれこみで王女ブレイリンのそばに仕えることとなったが、ジュリアン卿からあまりに許しがたい命令をうけたところから、ただ言われたことに従うだけでいいのか、と疑問を持つようになる。

 

 カバーの雰囲気も魅力的だし、身寄りのない少女の成長譚でもあり、すごく惹かれるのだけど、総ページ数が約1500ページ! シリーズ1作目と言いながら、すでに3~5冊分くらいのボリューム! なかなか手ごわそうじゃないですか。どうせ読むなら電子書籍なので筋トレになる心配はないとはいえ、読んでも読んでも終わりが見えてきそうになり大作、よほど時間のとれる時期にがんばらないと脱落しそう(´・ω・`)

 

 

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気になる新刊 ~2020年3月~

 

My Fair Latte (A Cafe Cinema Mystery Book 1) (English Edition)
 

 

 

『My Fair Latte』 by  Vickie Fee

シリーズ:Café Cinema Mystery #1

カテゴリ: コージー

 

 バリスタの仕事を辞めたヘイリー・グリアは、子供のころに1回会ったきりの大伯父が遺した映画館を受けつぐことになり、アーカンソー州ユートピアスプリングスのリゾートタウンにやってきた。だが遺されたのは映画館だけではなく、ゴミが詰めこまれたアパートメントと家族の秘密、逃げ隠れする三毛猫、そして敵対者。

 ヘイリーは映画館を改装して、古典映画作品も見られるコーヒー&ワインバーとしてリニューアルオープンした。開店イベントは大成功と思われたが、幕間に客のひとりが死んでいるのが見つかって・・・・・。

 

 はい、きましたww! 会った記憶も定かでない親戚から遺産相続でハコを手に入れカフェバーに改装! オープニングイベントで殺人事件発生! そしてもちろん、恋の予感! これでもかというくらいにお約束を詰めこんだコージーミステリの王道シリーズ開幕でございます。

 もうほんとにね、コージーほど開き直ってるというか、これをマンネリというなら読まなくてけっこう、ひたすらワンパターンに浸りたい読者しか相手にしてないジャンルって、他にあるのだろうか? このスタンスで次々と作品が出て、(たぶん)それなりに売れる、ってアメリカってすごいな。じつにうらやましい。

 

 

 

 

『Closing Time』 by  Brenda Chapman

シリーズ:Stonechild and Rouleau Mystery #7

カテゴリ:警察小説

 

 カーラ・ストーンチャイルド刑事は、後見人として面倒を見ている姪っ子ドーンを連れて休暇に出かけた。ところが、滞在先のロッジホテルのレストランで働く10代の少女が帰宅途中に行方不明になり、やがて死体が発見される。カーラは捜査に協力することになり、以前の勤務地でいっしょに働いていたクラークとチームを組むことになった。だがカーラの過去が蒸しかえされ、いまの生活を脅かし始める。

 

 カナダの作家によるカナダ先住民族出身の女性刑事を主人公にしたシリーズ。カーラは不幸な生い立ちを背負っていて、それを克服しつつ現在の人間関係を築いてきたけれど、いろいろ思うところあって、いまの仕事を続けるかどうか悩んでいるらしい。そんな彼女が日常からちょっと距離をおいてみた結果……というのが7作目となる本作。どうやらこのシリーズはこれで締めくくりということらしいので、まとめてビンジリーディングもよさそう。

 最近は非英語圏のミステリが続々と邦訳されていて、どれも評価は高いようだけれど、意外に英語圏ながらカナダやオーストラリア、ニュージーランドを舞台にした作品って少ない(訳されてない)気がするので、もっと発掘してみたいな。

 

 

 

 

『The Demons of Wall Street』 by  Laurence Raphael Brothers

シリーズ:Nora Simeon Investigations #1

カテゴリ:ファンタジー

 

 ノラ・シメオンは悪霊がキライだ。それでも、金融魔法を取り締まる謎めいた〈委員会〉のために働く調査員としては、バケモノどもと戦わなければならない。ついこのあいだは、投資銀行のアナリストとしてたちの悪い悪霊を追跡したあげく、ようやく魔法のいましめを逃れてきたばかりだ。

 とある金融企業から逃亡した悪霊の追跡調査中に出会ったエアは、人間にしては愛想がよすぎ、人間のふりをした悪霊にしては親切すぎるという謎の男。しかしふたりは手を組み、金融業界の深奥にひそむ汚職の実態に迫っていく。陰謀うずまく業界の複雑な人間関係の解明にいどみつつ、エアの正体も気になるノラ。まずは彼に対する気持ちのざわつきをなんとかしなくちゃ!

 

 悪霊を奴隷としてこき使う金融業界とか面白すぎるのでは?ww 一般人には存在が隠されている悪霊をこっちの世界に連れてきて管理している〈委員会〉や、その秘密が世間にバレないように右往左往する、ってなんだか『ファンタスティックビースト』みたいな雰囲気が思い浮かびました。

 作者のローレンス・ラファエル・ブラザースは米大手IT企業にいたこともある技術者だそうで、サイバーでパラノーマルな世界観が楽しみです。

 

 

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