つぎはコレ読みたい ~積ん読は積ん徳なり~

積ん読は積ん徳。駆け出し翻訳者が毎月「コレ読みたい!」新刊本を紹介しています。ミステリ全般、コージーミステリ、SF&ファンタジーを中心に。

気になる新刊 ~2022年7月~

 大忙しだった6月に比べて仕事も少なくのんびりしていた7月、あっという間に過ぎ去ってしまった……。何かしら〆切的なものがないとだらけてしまうのは怠け者のサガですね。。。8月に入ってしまいましたが、7月発売分のつぎコレです。

 

まずはサスペンスから。

 

『Let Me Live』 by Kate Bold

シリーズ:Ashley Hope #3

カテゴリ: サスペンススリラー

 

 正式にテネシー州警察の一員となったアシュリーは暴力犯罪課に所属することになった。自身の暗い過去と結びついた事件とそっくりな状況で見つかった死体を巡って、連続殺人を阻止できるかどうか、時間との戦いがはじまる。

 

 シリーズ3作目。1作目ではまだ刑事司法を学ぶ院生、2作目は警察学校在学中ながら、出身地グランディ郡の特殊な地域性になじんでいるという理由で特別に捜査にかかわってきたアシュリーがついに警察の正規メンバーとして捜査に加わる今作。今回のシリアルキラーが過去作と同じ犯人かどうかはわからないけれど、どうやら以前アシュリーと関係のあった人物らしく、私生活にも影響があるとなればそりゃ必死になるでしょうが。

 300ページ弱という分量は比較的短めとはいえ、半年くらいのハイペースで次が出る作家さんてすごいですね。このあともすでに6作目まで刊行が決まってます。

 

ちょうど夏にふさわしそうなコージーがありました。

 

『Something Fishy This Way Comes』 by Gabby Allan

シリーズ:Whit and Whiskers Mystery #2

カテゴリ:コージーミステリ

 

 南カリフォルニアロングビーチの沖にうかぶリゾート地サンタカタリナ島でツアーガイドとギフトショップを営むホイットニー(ホイット)の毎日は、トレジャーハントにバードウォッチングに、と忙しい。そんなある日、ボートツアーでいつも世話になっているレオが、つい最近婚約したばかりだというのに自死を遂げた。彼の一家は地元のネイティブアメリカンの一族と折り合いが悪く、何世代にもわたっていがみあってきたのだが、そのライバル一族が現場近くで不審な行動をしていたのがわかると、自殺という判断に疑いが向けられる。

 

 実在のリゾート地が舞台だけあって雰囲気が想像しやすいのは楽しいですね。写真で見る限り、こぢんまりしていながらもゴージャスな雰囲気が味わえそうな保養地で読書三昧……な気分に浸れそう。

 

宇宙に行かなくてもSFですよ。

 

『Upgrade』 by Blake Crouch

シリーズ:non

カテゴリ:SF

 

 最初のうちは、ほとんど違いがわからなかった。ほんの少しだけ集中力が上がったり、マルチタスクがうまくいったり、記憶力がよくなったり。しかしやがて、ローガン・ラムゼイは自分の脳と体になにかが起きていることを実感しはじめる。世界そのものや、周囲の人々がまったく違うものに見えてきたのだ。

 ローガンのゲノムがハッキングされたのには理由があった。彼自身の遠い過去と家族のおぞましい遺産のせいだ。だがそれさえも最初の一歩に過ぎなかった。その変化はおそるべき犠牲とともに人類全体に影響をおよぼすことになる。それを止められるのはローガンだけだが、人類の未来にとってはこのような強制的進化が必要なのだとしたら?

 

 ゲノム編集による強制的進化、というところでうっすらと『アルジャーノンに花束を』を思い出しました。それは大きな犠牲をはらってでも手に入れたいものなのか、大きなお世話なのか? アンディ・ウィアーやカリン・スローターも推薦文を寄せているとなると、きっと面白いに違いない、と思えます。

 

 ゆる~くフリーランスやってるので夏休みはとくに決めてませんが、取引先はお休みに入ったりするので比較的ヒマになりがちな8月。外に出るのが危険なほど暑い日も多いことだし、エアコンの利いた部屋で読書三昧するにきまってるじゃないですか、ねぇ?

 

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