つぎはコレ読みたい ~積ん読は積ん徳なり~

積ん読は積ん徳。駆け出し翻訳者が毎月「コレ読みたい!」新刊本を紹介しています。ミステリ全般、コージーミステリ、SF&ファンタジーを中心に。

気になる新刊 ~2018年12月~

 

One Taste Too Many (A Sarah Blair Mystery Book 1) (English Edition)

One Taste Too Many (A Sarah Blair Mystery Book 1) (English Edition)

 

 

『One Taste Too Many』 by Debra H. Goldstein

シリーズ名:Sarah Blair Mystery #1

カテゴリ:コージーミステリ

 

 18歳で結婚、28歳で離婚したサラ・ブレア。生まれてから一度も離れたことのない故郷の町で極狭アパートと法律事務所での受付の仕事を手に入れるも、双子の妹エミリーが地元の高級レストランでシェフとして活躍するのとは対照的に料理は大の苦手。

 人生の再出発は甘くないとは覚悟していたけれど、エミリー自慢のデザートを食べた元夫が急死したことで事態はさらに悪化。殺人容疑をかけられたエミリーを救うため、じっとしてはいられない……とはいえ、キッチンに立つのは死ぬよりつらい!?

 

 出版業界から行政法判事に転身するという経歴を持つ著者はシスターズ・イン・クライムで最大支部支部長や米探偵作家クラブ(MWA)の支部長も務めている。長編はこれが3作目ながら、短編ではアンソニーやアガサ賞にもノミネートされるなどなかなかの実力者と思われます。シャム猫の活躍も期待できるかも? そしてお約束、(サラでも作れる?)簡単レシピつき。

  

The Au Pair (English Edition)

The Au Pair (English Edition)

 

 

『The Au Pair』 by Emma Rous

シリーズ名:ノンシリーズ

カテゴリ:サスペンス

 

 ステファニーと双子の弟ダニーを生んだ数時間後に崖から身を投げた母。住み込んでいた〈オ・ペア〉も失踪し、海辺の村にはさまざまな憶測が飛び交った。

 大人になったステファニーは、父の遺品を整理していて不審な家族写真を見つける。夫と幼い息子に囲まれて穏やかに微笑む母の腕に抱かれている赤ちゃんは、1人だけだった。ダニーとは双子ではなかったのか? あの日、家族に何があったのか? 答えを知っているはずのただ1人の女性を、ステファニーは見つけることができるのか。

 

 こちらは獣医師から作家への転身をとげた著者のデビュー作。書評誌や女性誌で「2019年に読むべき本」的なリストにいくつもエントリーされている話題作。

 

 

 

 

 

『The Bastard Prince』 by Patty Jansen

シリーズ名:Dragonspeaker Chronicle #1

カテゴリ:ファンタジー

 

 サールダムの摂政バーナードの屋敷で台所女中をしているネリーは、2代にわたる王と摂政に仕えてきた。2つの王室が魔法によって殺されるのも目の当たりにしてきた彼女が50歳の誕生日をむかえたとき、亡父の日記を手に入れた。日記には、教会の地下に安置しておかなくてはならない、ドラゴンを閉じ込めた箱に関する記述があった。だがその箱が何者かに盗みだされてしまったのだ。

 バーナードが長男の誕生日を祝う宴を催したとき、各地から客人が招かれた。その中のひとりの貴族が持ち込んだ荷物の中に、ネリーはドラゴンが入った箱を見分ける。しかし、バーナードが魔法の根絶を拝命していた事情もあり、ネリーは波風を立てないようおとなしくしているつもりだった。

 だがドラゴンのほうは、おとなしくしているつもりなどこれっぽっちもなかった。

 

 ファンタジーのシリーズ作品をいくつも出しているベテランながら、日本ではまだ紹介されていないようで残念。このDragonspeaker Chronicleは3部作で、3冊とも同時発売。

 

 

 

 

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