つぎはコレ読みたい ~積ん読は積ん徳なり~

積ん読は積ん徳。駆け出し翻訳者が毎月「コレ読みたい!」新刊本を紹介しています。ミステリ全般、コージーミステリ、SF&ファンタジーを中心に。

気になる新刊 ~2020年2月~

 

Here Comes the Body (A Catering Hall Mystery Book 1) (English Edition)

Here Comes the Body (A Catering Hall Mystery Book 1) (English Edition)

  • 作者:Maria DiRico
  • 出版社/メーカー: Kensington Books
  • 発売日: 2020/02/25
  • メディア: Kindle
 

 

『Here Comes the Body』 by  Maria DiRico

シリーズ:Catering Hall Mystery #1

カテゴリ:コージーミステリ

 

 浮気夫のボート事故で晴れて独り身になったミア・カリーナは、生まれ育ったニューヨークに帰ってきた。いまは祖母と同居し、クイーンズでケータリングホール〈ベル・ビュー〉を営む父といっしょに結婚披露宴や会社のパーティにせっせと料理を出している。

 その日、ミアが企画したバチェラー・パーティは大成功に思えたが――巨大なケーキからジャジャーンと飛びだすはずの美女が出てこない! だって彼女は死んでたから!

 実は裏社会ともつながってるせいで、警察はまっさきにミアの父を疑う。しかも被害者とはかつてひと悶着あったというからますます怪しまれ……。

 

 また新たなお料理コージーが登場。今回はイタリアンのケータリング業者ということで、ついてくるレシピも楽しみです。そして場所も田舎町ではなく大都会ニューヨーク! やっぱり華のあるロケーションてウキウキするわねぇ。とはいえラ・ガーディア空港に近い〈ベル・ビュー〉では、ときおり上空をかすめていく飛行機のせいでシャンデリアが揺れるとか(笑)意外にオンボロ物件? 裏社会とつながってるお父さんも一筋縄ではいかなそうなキャラだし、そうなるとおばあちゃんだってタダモノではないはず。ドアストップという名前の巨大猫もいるというから、これはもう期待するしかないですよ。

 

 

 

Blood Will Be Born: The explosive Belfast-set crime debut (DI Owen Sheen Book 1) (English Edition)

Blood Will Be Born: The explosive Belfast-set crime debut (DI Owen Sheen Book 1) (English Edition)

  • 作者:Gary Donnelly
  • 出版社/メーカー: Allison & Busby
  • 発売日: 2020/02/20
  • メディア: Kindle
 

 

『Blood Will Be Born』 by  Gary Donnelly

シリーズ:DI Owen Sheen #1

カテゴリ:サスペンス

 

 二度と帰るものかと誓った故郷アイルランドに戻ってきたオーウェン・シーン警部。ロンドン警視庁から北アイルランド警察に出向した彼は、何年も前に死んだ兄をめぐる疑問への答えを探りつつ、新任刑事イーファ・マカスカーとコンビを組んで彼女の初めての殺人事件解決を目指す。

 兄の死に関わっていたと思われるIR Aの元戦闘員ジョン・フライヤーが入院させられていた精神病院を脱走したと聞いたシーン警部は追跡を始めるが……。

 

 見方によっては現在も続いているとされる北アイルランド紛争を背景に、現在の事件と過去の謎解きが絡まりあう、と聞いただけでも重厚な雰囲気が感じられます。エイドリアン・マッキンティも絶賛。

 

 

 

The Unspoken Name (The Serpent Gates Book 1) (English Edition)

The Unspoken Name (The Serpent Gates Book 1) (English Edition)

  • 作者:A. K. Larkwood
  • 出版社/メーカー: Tor Books
  • 発売日: 2020/02/11
  • メディア: Kindle
 

 

『The Unspoken Name』 by  A.K. Larkwood

シリーズ:The Serpent Gates #1

カテゴリ:ファンタジー

 

 自分がいつどのように死ぬかを知っている、ってどんな感じ?

 ソルウェはそれがどんな感じか知っている。まもなく山の上の「語られぬ者」の神殿に参内し栄養ある称号を授かることになっているのだから――生贄という称号を。

 ところがまさにその日、強大なる魔法使いに導かれて、ソルウェは自らの運命と神に背を向け、彼の右腕となる道を歩みだす。だがそれは帝国に逆らい、魔法使いが力を取りもどすために物や情報を盗みだし、密かに命を奪う道だった。

 

 いたって正統的な「剣と魔法」のハイファンタジー。さまざまなお約束を踏襲しながらどれほどオリジナルな世界が作られたのか、が興味深いところ。

 

このほかにも、今月は

レスリー・メイヤーの〈ルーシー・ストーン〉シリーズ27作目、

ジョアン・フルークの〈お菓子探偵ハンナ〉シリーズ25作目、

ジェシカ・ベックの〈ドーナツ事件簿〉シリーズ45作目、

などなど、邦訳のあるシリーズの新作も盛りだくさん! ぜひ続きを! 日本語で!

 

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